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固定費の増加を「常に」抑えるべし

固定費の増加を「常に」抑えるべし

★ポイント
・固定費は会社経営を続けていく限り無意識に自然と増加していくものと心得るべし
・決算時など1年に1度、それぞれの固定費について費用対効果を測定しましょう

固定費は「必ず」増加するもの

創業当初は、売上や利益確保に奔走されることが多いでしょうから、無駄な固定費が発生するというケースは少ないと思います。しかし、創業5年もたてば、たまたま突発的な売上が発生した年度に「同業者団体に加入」や「雑誌の年間購読の開始」などが起こり、諸会費や新聞図書費という固定費が増加することがあります。また、創業10年もたてば、「将来の開発要員も兼ねて余分に1人採用」や「節税対策で経営者保険に加入」などが起こり、人件費や保険料という比較的金額の大きい固定費が増加することもあります。

長年中小企業の経理を見させて頂いていてはっきりといえることは、「固定費は必ず無意識に増加する」そして「意識しないと決して減らない」ということです。

倒産してしまう会社の損益計算書の特徴を1つ挙げると、人件費を中心とした「高過ぎる固定費」の存在です。固定費は一度発生すると既得権益化します。決定権のある経営者が「止める」という明確な決断を実行しないと、決して勝手に減ることはありませんのでご注意下さい。

放っておくと自然増大する固定費に歯止めをかけるために、中小企業でおススメしているのが、「決算時における固定費の見直し」です。加入している諸会費や定期購読している新聞図書費などは、現在でも費用対効果が高いものなのかどうかを毎年の決算時に見直しするのです。エクセルなどを使って一覧表にしておくのも1つの方法です。固定費の見直し作業を忘れないために、これらの加入を決算月に合わせておくと、毎年決算時期に来年はどうしますか?というような案内が届くようになりますので便利です。

固定費の増加はBEPを上昇させる

固定費が増加すると、損益分岐点売上高(BEP=break-even point)が上昇してしまいます。損益分岐点売上高とは、損益がゼロつまり収支トントンになる時の売上高のことをいいます。この数値より実際の売上が多ければ黒字に、少なければ赤字になってしまいます。損益分岐点売上高が上昇するとは、それだけ多くの売上を確保しないと会社を黒字に出来ないということですから経営にとって悪い状態といえます。

損益分岐点売上高の求め方は、固定費÷限界利益率(限界利益率≒粗利率)ですから、一度自社について調べてみるのもいいでしょう。

2012.12.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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