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虫の知らせを無視してはいけないと心得べし
虫の知らせ
よくないことが起こりそうな予兆として、「虫の知らせ」という言葉があります。言葉の起源は、6世紀頃、人間の体内には3種類の虫がいるとされる中国の道教の「三虫(三尸=さんし)」です。似たような言葉として、「第六感(シックスセンス)」、「枕頭(ちんとう)に立つ」、「予知」、「超心理学」などがあります。
皆さんも経験ありますよね。仕事であれば、「なんかここと取引するのしっくりこないな」とか「この場所何か嫌な感じがする」、「今年は色々とありそうなので気を引き締めていこう」、プライベートでも、「昨日、親が枕元に現れたと思ったら…」とか「電話が鳴る前にA君からとわかった」、「救急車の音を聞いてすぐに我が家のことだと感じた」等です。
虫の知らせを無視しない
とはいえ、虫の知らせだと感じていた旅行に行っても何も起こらなかったというようなケースもあります。しかしそれは、事前の気付きによって災いを防げたということかもしれません。
「虫の知らせを無視しない」ということは、中小企業の経営において重要だと思います。人間の行動の大半は無意識で行われています。また、その無意識に影響を与えるのは「自分自身の過去の経験や知識」、もっといえば人間は1人では存在できませんから「親や先祖などの歴史の中で醸成された知恵」です。
虫の知らせとは、当然ですが虫が知らせているのではなく、「確かな過去からの的確な警笛」なのです。
実際、気持ちの引っかかる仕事を引き受けて、後悔した経験というのも皆さんお持ちではないでしょうか。論理では説明できなくても、何か気になる、しっくりとこない、嫌な予感がすると感じたときは、それらを無視しないですっきり納得できるまでとことん調べる、見直す、話し合う、第三者の意見をきく、時間をおく、ようにして下さい(このとき第三者である税理士事務所が役立ちます)。
虫の知らせのつらいところは、それを無視して出てきた問題というのは、小さな問題ではなく大概大きな問題となってしまっていることです。また、虫の知らせを無視してしまう時というのは、自分に弱み(何とか売上を確保したい、急いでいる、他の問題を隠すため等)がある時でもあります。「虫の知らせを無視しない」が上手な経営のやり方の1つではないでしょうか。
2012.12.1執筆
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
今村 仁
「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。